一般的な美容エステサロンの売上において、平均的な物販比率がどれくらいかご存知でしょうか。以前行われた調査結果によると、物販に力を入れているエステサロンの物販比率は全体売上の3割以上を占めるということがわかっています。
つまり、物販を導入することによって売上が大幅に増加する可能性があるということです!今回のコラムで物販について理解を深め、ぜひご自身のエステサロンでも導入してみてください。
物販をするメリット・デメリット
エステサロンで物販をするメリット・デメリットを解説いたします。
物販をするメリット
客単価が上がる
物販を行う最大のメリットは客単価が上がることです。
エステサロンの売上を上げるためには、効果的な集客を図り、来客数を増やすということも大切ですが、お店のキャパシティによって限界があります。例えばほぼ毎日予約が埋まっている人気サロンの場合、それ以上集客に力を入れても劇的に売上が上がることは考えにくいです。
一方、客単価を上げるという面ではまだまだ伸びしろがあり、物販を導入することはその大きな助けになるでしょう。
休業中でも売上が上がる
新型コロナウイルスの影響で、休業を余儀なくされたエステサロンも少なくないのではないでしょうか。「どうせお客さまが来ないなら休業した方がマシ」という考え方もありますが、それだと売上は完全にゼロ。
ただ家賃などの維持費だけが発生してしまい、赤字であることは変わりません。
しかし、物販を取り入れていれば休業中でも商品の注文が入ることがあります。特に専門業者しか取り扱うことができず、市販されていない商品はサロン経由で購入するしかないため、リピーターがいればある程度の安定した収益が望めます。
生産性が高い
施術によって売上を上げる場合はどうしてもその分時間がかかります。どれだけ高額なメニューだとしても、その間スタッフは拘束されてしまうため、雇用人数によって売上に上限があります。
しかし、物販で商品を売るだけであればほとんど時間がかかりません!つまり生産性が高いということで、スタッフの労力をほとんど割くことなく、売上をアップさせることができます。
物販をするデメリット
しつこいと思われる恐れがある
反対に物販にもデメリットがありますが、その一つは営業がしつこいと思われてしまう可能性があることです。
エステサロンの口コミやレビューを見てみると、「営業がしつこかった」というコメントとともに低評価を付けられていることが珍しくありません。あくまで自然な接客を心がけ、お客さまが不快にならない程度に提案することが大切です。
在庫を抱える
もう一つのデメリットは、在庫を抱えるということです。
せっかく物販のために色んな商品を揃えても、売れ残ってしまえばその分はマイナスになってしまいます。まずは少量の在庫からスタートしてリスクを抑え、売れ行きを見ながら仕入れ数を調節していきましょう。
エステサロン物販のおすすめ商品
エステサロンの物販におすすめの商品ジャンルを紹介します。実はエステサロンのお客さまは多くの商品と相性が良く、物販の可能性も広いと言えます。
コスメ・化粧品・スキンケア用品
エステサロンに通うお客さまは、外見や美容に関して強いこだわりを持っていることが多いです。コスメ・化粧品・スキンケア用品を始めとした美容系グッズ全般は高い需要があるでしょう。
ただし、そのような人たちは既にお気に入りの商品を見つけ、常用していることがほとんどです。市販されている商品をわざわざサロンで購入する人は少ないため、業者のみが取り扱えるような、特別感のある商品などが望ましいです。
ダイエット・エクササイズ用品
どのエステサロンでもダイエットメニューは人気が高い傾向にありますが、エステを受けるだけで大幅に痩せることは難しいでしょう。運動との相乗効果によって、初めて大きな変化を実感できることが多いです。
つまり、お客さまにはエステを受けてもらうだけでなく、運動もしてもらう必要がありますが、そのことを説明する際にダイエット用品やエクササイズ用品を提案すると効果的でしょう。
アロマグッズ
お客さまによりリラックスしてもらう手段として、香りを取り入れることは有効です。実際、多くのエステサロンが店内にアロマグッズを設置したり、アロマを取り入れたエステメニューを導入しています。
中にはそのような香りに興味を持ってくれるお客さまもいますが、そのようなお客さまにアロマグッズを提案すると、購入してくれる可能性があります。
健康食品・飲料
美意識が高いお客さまには健康食品または健康飲料の需要も高いです。
需要の高さは言うまでもありませんが、気を付けなければいけないのは賞味期限・消費期限です。仕入れ量を誤ると損失になりやすいジャンルなので、取り扱う場合は慎重に検討しましょう。
家庭用エステマシン
家庭用エステマシンも物販の商品としてはおすすめです。
「エステサロンがエステマシンを売ったら、お客さまが来なくなっちゃうんじゃないの?」と心配になりますが、実は家庭用エステマシンを使用しつつ、エステサロンにも通っている人は少なくありません。ほとんどのエステサロンでは複数のメニューを用意していますが、1人のお客さまが注文するのはそのうちのごく一部です。
しかし、金銭的あるいは時間的問題で諦めているだけで、他のメニューにも興味を持っている人はたくさんいます。そのようなお客さまにエステマシンを提案してあげることで、お客さまのニーズを満たしつつ、客単価を上げることができます。
家庭用脱毛器
エステサロンを利用するほど美意識が高い人であれば、ツルツルのきれいな肌になるため、脱毛に興味を持っていることも多いですが、そこでおすすめの商品が家庭用脱毛器です。
脱毛サロンよりリーズナブルに脱毛できるということで年々需要も高まっていますが、単価が高いため、利益率を大きく上げてくれます。実際多くのエステサロンや美容院の物販に取り入れられており、人気も高いです。
物販を成功させるコツは?
物販を導入したとしても、それだけだと大した効果は期待できません。しっかりと売上を上げて成功させるにはコツがあるので、以下の項目を実践しましょう。
お客さまのニーズを見抜く
闇雲に商品を仕入れても意味がありません。商品が売れ残り、在庫を抱えてしまうことは物販をする上で最も避けたい状況であるため、お客さまのニーズを見抜き、それに合わせた商品を用意しましょう。
商品の詳細を把握する
商品の詳細を把握しておくことは非常に大切です。せっかく商品に興味を持ってもらえても、その商品に関する質問に答えられないと、お客さまの購買意欲も下がってしまいます。
商品についてきちんと勉強する、あるいはスタッフ自身がもともと詳しく説明できる商品を取り揃える必要があります。
スタッフ自身が憧れの対象になる
美容品はこだわりを持って使用している人が多いため、新しい商品を購入してもらうことは容易ではありません。
では、どのような状況だと新しい美容品を試してみたくなるでしょうか。様々なケースが考えられますが、その一つは憧れの人のマネをすることです。
だからこそ化粧品のテレビCMには人気女優や外国人が起用されることが多いですが、エステサロンにおいては、スタッフがその憧れの対象になることが物販の成功に繋がります。信頼度が高く、外見もきれいなサロンスタッフが「私も使っている」と言えば、使ってみたくなる気持ちになるお客さまも多いでしょう。
「売る」ではなく「教える」
前述した通り、しつこく商品をおすすめすることは絶対にNGです!売上を上げるどころか、サロンの評判を下げてしまうことも考えられます。
商品を勧める時に大切なことは「売るのではなく教えること」とよく言われますが、お客さまに嫌悪感を抱かせないよう、その商品の良さをさらっと伝える程度の自然な接客を心がけましょう。
物販を成功させて売上アップを目指そう!
エステサロンにおける物販の重要性をご理解いただけたでしょうか。商品の選定や管理などが必要になるため、全く手間がかからないわけではありませんが、それでも成功すれば大きな利益を生み出します。
サロンの売上を向上・安定させるためにも、ぜひ物販を取り入れてみてはいかがでしょうか。
この記事の執筆者
家庭用美容器ドットコム編集部
家庭用美容器ドットコムは、元美容機器メーカー営業や家庭用脱毛器の販売スタッフなど、美容機器に精通した担当者が家庭用脱毛器/美容器を徹底比較して紹介するWebサイトです。自分の肌に合った機器を見つけるためのポイントも発信。失敗しない美容機器選びをお手伝いします。