家庭用脱毛器の購入を検討している方の中で、人体への悪影響やリスクが気になっている方は多いのではないでしょうか。特に肌に光を照射して脱毛効果を得るという仕組みであるため、発がん性があり皮膚がんにつながるのではと心配になっている方もいるかもしれません。

実際にインターネットには家庭用脱毛器と皮膚がんの関係性を心配する声もあります。本記事では家庭用脱毛器と皮膚がんの関係性について詳しく解説いたします。

家庭用脱毛器を使うと皮膚がんになる?

家庭用脱毛器を使うと皮膚がんになるという噂は本当なのでしょうか。結論から述べると、家庭用脱毛器には発がん性はありません。

太陽光に含まれている紫外線は、皮膚がんのリスクを高めるといわれています。家庭用脱毛器の多くは、光脱毛という仕組みを採用しているため、光を照射して脱毛効果を得るという点から発がん性があるという噂が広まったのかもしれません。

しかし、紫外線と光脱毛の光は全く異なるものです。光脱毛の光は赤外線であり、電磁波の中では最も波長の長い光です。一方で紫外線の波長は電磁波の中で最も短く、電磁波とは対極の存在となります。

電磁波は波長が短ければ短いほど、エネルギーが強く、人体にも悪影響を及ぼすことがわかっています。紫外線と比べて波長が長い赤外線は、人体に対して悪影響がほとんどありません。そのため、家庭用脱毛器の安全性は高く、皮膚がんに繋がる可能性もほとんどないといえるでしょう。

家庭用脱毛器の購入を検討している方の中には、身体への影響を不安に感じている方がいるかもしれません。しかし、正しい使用方法を遵守していれば、トラブルを引き起こす可能性はほぼありません。

家庭用脱毛器の使用によるトラブル

家庭用脱毛器が皮膚がんを引き起こすことはほとんどありません。しかし、インターネットでは家庭用脱毛器によるトラブルがいくつか報告されています。トラブルの原因の多くは家庭用脱毛器の正しい使い方を遵守せず、誤って使用してしまった点にあります。

家庭用脱毛器を使用する上で起こる可能性のあるトラブルは以下のとおりです。

  • 失明
  • かぶれ・かゆみ
  • 火傷

なぜ、このようなトラブルが起こるのかを理解しておき、正しい方法で家庭用脱毛器を使用するように徹底しましょう。

失明

家庭用脱毛器であっても、直接目に使用すると失明する可能性があります。赤外線を直視したとしても、失明を引き起こすことはありません。そのため、体に脱毛器を使用している最中に、その光を見たとしても問題はありません。

しかし、直接目に脱毛器の光を当ててしまうと、失明する可能性があります。普通に使用していると直接脱毛器の光を目にするケースは少ないと思いますが、顔周りの脱毛を行う際には、十分に注意をしなければいけません。サングラスやゴーグルを着用することで対策が可能なため、ぜひ検討してみてください。

かぶれ・かゆみ

家庭用脱毛器を同じ箇所に何回も使用すると、かぶれやかゆみが出てしまう場合があります。家庭用脱毛器が肌に加える刺激はそれほど大きくはないため、1回照射しただけでかぶれやかゆみが起こることはほぼありません。

しかし、繰り返し照射を行ってしまうと、それだけ肌にダメージが刺激されるため、かぶれやかゆみが起こる可能性が高まります。そのため、1回の使用中に同じ箇所に何度も使用するのは避けましょう。

何度も照射した方が高い効果が得られると思いがちですが、そうではありません。家庭用脱毛器は成長している毛のみに効果を発揮するため、同じ箇所に何度も照射しても効果は高まりません。

むしろ、家庭用脱毛器ごとに定められている周期に従って、照射をした方が脱毛効果は高いです。家庭用脱毛器には必ず取扱説明書が添付されているため、その内容に従って使用するようにしましょう。

火傷

家庭用脱毛器の出力は、脱毛サロンで使用されている業務用脱毛器と比べて低めに設計されています。しかし、かゆみやかぶれと同様に、同じ箇所に長時間照射すると火傷を引き起こす可能性があります。

取扱説明書に記載されている通りに使用すれば、火傷が起こる心配はありません。しかし、早く脱毛したいという気持ちから、同じ箇所に繰り返し使用してしまう方もいるので注意しましょう。

特に気を付けるべきなのは照射レベルです。照射レベルが高い方が、脱毛効果をより得やすくなると考え、最初から照射レベルを高めて使用する方がいます。しかし、照射レベルは利用者の肌質に幅広く対応するために設けられているため、高いレベルで照射を行うと肌質次第ではトラブルに繋がる可能性があります。

大切なのは利用者が自分に適した照射レベルで家庭用脱毛器を使用することです。最大レベルが適切な人もいれば、最低レベルが適切な人もいるため、必ずしもレベルを上げた方が良いとは限りません。特にVIOのような皮膚が薄い箇所に、高い出力で照射をしてしまうと、火傷のリスクは大幅に高まります。

自分に適したレベルを確かめるために、手の甲や腕で照射テストを行うようにしましょう。照射後の肌に湿疹や腫れなどがないか確認してください。皮膚が薄い箇所については、少しレベルを下げて照射するのがおすすめです。

火傷が皮膚がんにつながる可能性はある

家庭用脱毛器を正しく使用しなかった場合に火傷が起こる可能性があります。その火傷からがんにつながる可能性はあると数多くの論文で報告されています。

もちろん、火傷ができたからといって、それがすぐに皮膚がんになるわけではありません。しかし、皮膚がんになるリスクが高まるのは間違いないため、十分注意しなければいけません。

先ほども述べた通り、取扱説明書を確認して同じ箇所に長時間使用しないようにしましょう。もし、家庭用脱毛器を使用している最中に火傷が起こった場合は、すぐに医師に相談してください。火傷は冷やして自分で治療することもできますが、皮膚がんに発展するリスクもあります。

もし、皮膚がんの予兆があれば、早期発見することで大事になる前に対処できます。ただの火傷だからといって放置せずに、年のため医師に相談しておくようにしましょう。

肌が弱い人は家庭用脱毛器の使用を避けるべき?

家庭用脱毛器を使用することに不安を抱いている方の中には、自分の肌質が弱いという方も多いでしょう。肌質が弱いから普通の人には使用できても、自分が使うとトラブルにつながるのでは、と不安に感じている方は多いと思います。

家庭用脱毛器の多くは、皮膚が弱い人でも問題なく使えるように設計されています。一方でアトピー性皮膚炎のような疾患を抱えている人には使用できません。そのため、肌質次第では使用を避けるべきケースもあります。

もし、皮膚に関する疾患で病院に継続して通っているのであれば、医師に家庭用脱毛器の使用について相談してみてください。医師からOKが出れば使用しても問題ありません。

肌質は人によって異なるため、自己判断で使用するのではなく、必ず医師に相談するようにしましょう。

家庭用脱毛器で皮膚がんになる可能性は低い

家庭用脱毛器の安全性は非常に高く、皮膚がんになる可能性もほぼありません。正しく使用している限り、問題が起こる可能性はほぼないでしょう。

一方で、使用方法次第では思わぬトラブルを招く可能性がある点も理解しておかなくてはいけません。家庭用脱毛器による肌トラブルが報告されているのも事実です。脱毛サロンとは異なり、問題が起こった際にすぐに対処してもらうこともできないため、より注意して使用しなくてはいけません。

特に火傷は皮膚がんにつながってしまう可能性があります。使用前には取扱説明書を確認し、使用方法や注意事項を理解しておきましょう。