マスクをつけるようになってからシミが増えた

こういったトラブルに悩んでいる方は多いのではないでしょうか?新型コロナウイルスの影響でマスクをつける時間が長くなりました。

マスクによるシミは単なるシミではない可能性があります。マスク肝斑(かんぱん)と呼ばれる症状があり、シミと同じ方法で治療を行うと悪化する場合があるため注意しなければいけません。

本記事ではマスク肝斑について詳しく解説いたします。対策や治療法も紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。

肝斑とシミの違い

マスク肝斑とはマスクが原因でできる肝斑のことです。しかし、見た目自体はシミと大きく変わりません。マスク肝斑を治療する上で重要なのは、シミかどうかを見分けることです。

肝斑とシミにどのような違いがあるのか確認していきましょう。

  • 発生原因
  • 治療法
  • 形状

発生原因

シミは紫外線によってできるケースが最も多いです。そのため、常に露出している部分である顔や首、手の甲などにできやすいです。

一方で肝斑はホルモンの変化によって起こることが多いと言われています。そのため、生活リズムが崩れ、ホルモンバランスが悪化している場合は肝斑ができやすくなります。

さらに肝斑は摩擦によっても発生するのが特徴です。マスク肝斑ができる理由は、マスクを着用することで摩擦が生じるからです。

シミと肝斑で発生原因が異なる点を理解しておきましょう。

治療法

シミと肝斑は治療法も大きく異なります。シミはレーザー治療やフォト治療で治療するのが一般的です。

一方で、肝斑は塗り薬や飲み薬を活用しつつ、治療を進めていかなくてはいけません。シミと同じ治療法を肝斑に対して行ってしまうと、悪化する可能性が高いです。

間違った治療を行わないようにするために、シミと肝斑は正確に見極めなくてはいけません。

形状

一見シミと肝斑は形状が似ています。しかし、シミはどこからどこまでがシミなのかはっきりと境界がわかるという特徴があります。

一方で、肝斑は境界が不明瞭であり、どこからどこまでが肝斑かわかりづらいです。そのため、シミか肝斑かの判別に困ったら、境界をチェックしてみてください。

マスク肝斑が悪化した場合の対策

摩擦によって肝斑は発生してしまうため、マスクを着用している限り、完全に対策はできません。しかし、普段のケアによってマスク肝斑が発生しづらくしたり、悪化を防いだりすることは可能です。

具体的にどのような対策が考えられるか確認していきましょう。

  • 日々のスキンケアに注意する
  • マスクの素材を見直す
  • 飲む日焼け止めを服用する

日々のスキンケアに注意する

マスクによって摩擦が生じるのは避けられません。しかし、日々のスキンケアによってなるべく摩擦が起こらないようにすることは可能です。

例えば、洗顔をする際はしっかりと泡立てて包み込むように顔に付着させることで摩擦を減らせます。少ない泡でゴシゴシ洗ってしまうと、摩擦が発生し肝斑ができやすくなってしまいます。

毎日行うスキンケアを見直し、なるべく摩擦による刺激が少なくなるように工夫しましょう。

マスクの素材を見直す

マスクの素材を肌に優しいものにするのも効果的です。綿やコットンは柔らかく、肌に優しい素材として評価されています。

逆にポリウレタン製のマスクは、肝斑を始めとした肌トラブルの原因になりやすいと考えている皮膚科医が多いです。他にもポリエステルマスクや不織布プリーツマスクなどの化学繊維素材を使用したマスクを着用している方は注意しましょう。

必要な場所以外ではマスクを外すのも効果的です。現在、新型コロナウイルスの影響は落ち着いてきており、マスクを外している人を目にする機会が増えました。

もちろん、TPOに応じてマスクを着用する必要性はあるでしょう。しかし、ずっと着用したままにするのではなく、適度に外すだけでも肝斑の対策に繋がります。マスクをつけたままの生活に慣れているかもしれませんが、意識して外すようにしてみるのも良いでしょう。

飲む日焼け止めを服用する

肝斑とシミの両方の対策に繋がるのが飲む日焼け止めです。紫外線はシミの主な原因ですが、肝斑に繋がる可能性もあります。マスクを着用していても、紫外線を完全に遮断することはできないため、対策は欠かせません。

もちろん、塗るタイプの日焼け止めでも効果があるのですが、マスクとの摩擦で落ちてしまう点には注意が必要です。特に夏場はマスク内は蒸れやすく、日焼け止めが落ちてしまうかもしれません。

そこでおすすめなのが飲む日焼け止めです。飲むタイプであれば、摩擦や蒸れによって落ちる心配がなく、紫外線対策として高い効果を期待できるでしょう。人によって適さない可能性もあるので、ご自身の体と相談しつつ、問題がなければ服用してみてください。

家庭用美顔器で悪化したマスク肝斑は治る?

家庭用美顔器の中には、シミに対して効果があるものがあります。しかし、肝斑に対して美顔器は効果がありません。シミは改善しても、肝斑が美顔器で改善することはないと考えて良いでしょう。

美顔器が肝斑に効果がない最大の理由は、肝斑が外部刺激によって悪化するという性質にあります。そのため、美顔器を肝斑に対して使用してしまうと、逆に悪化する可能性が高いです。

基本的に肝斑は医療機関での治療が必要と考えてください。だからこそ、シミと肝斑と正しく見極めることで、医療機関を利用するべきか判断できるようになります。正しく見極められるようにそれぞれの特徴について理解しておきましょう。

プラズマを採用している家庭用美顔器の中には、肝斑に効果があると謳っているものも存在しています。どうしても医療機関ではなく、自宅で肝斑を解消したいと考えているのであれば、プラズマ美顔器を使ってみても良いかもしれません。

マスク肝斑はどれくらいで治療できるの?

先ほども説明したように、肝斑は飲み薬や塗り薬を活用して治療を行います。しかし、服用し始めてすぐに効果が現れるわけではありません。具体的にどれくらいの期間で治療ができるか解説いたします。

一般的には4〜5週間で治療が完了する

肝斑は4〜5週間で治療が完了するのが一般的です。なるべく悪化させないように、先ほど紹介した対策を行いつつ、治療に臨まなくてはいけません。

薬を服用するだけで治療が完了するため、こまめに病院に通う必要がないのはポイントです。

別のシミが見つかり長引くケースがある

肝斑の治療で注意しなければいけないのは、別のシミが隠れているケースです。肝斑とシミが同じ場所にできている場合、肝斑に隠れてシミの存在に気づかない場合があります。

その場合は肝斑の治療が進むにつれ、シミの存在が目立つようになるため、治療の効果が出ていないと勘違いしやすいです。肝斑の治療ではシミを治すことはできないため、一度肝斑を完全に治療してから治療を切り替えていかなくてはいけません。

もし、薬を服用しているのに肝斑が治らない、形が変わったという場合は、医師に相談しましょう。隠れていたシミが出現した可能性が高いです。

シミであれば美顔器でも対応できます。しかし、肝斑の治療が完了していないのに美顔器を使用してしまうと、悪化する可能性が高いので注意が必要です。美顔器を使ってシミにアプローチしていく場合も、一度医師に相談することをおすすめします。

マスク肝斑は悪化する前に医師に相談しよう

肝斑ができた場合の対応として最も大切なのはなるべく早く医師に相談することです。自分で治そうとしてしまうと、逆効果になる可能性が高いので注意しましょう。

新型コロナウイルスの影響は落ち着いてきているとはいえ、まだまだマスクを着用する機会は多くあります。肝斑が発生しないように、日頃から肌のケアを行なっていくことが重要です。